歯周病は自覚症状がほぼない怖い病気
歯ぐきの腫れ、歯みがき時の出血、歯のぐらつき、口臭の悪化などが主な症状ですが、初期状態の自覚症状に乏しいのが歯周病の特徴。
そのため「気づかずに放置していたら症状が悪化していた」ということが少なくありません。歯周病は進行すれば進行するほど完全治癒が難しくなる病気です。
「私は大丈夫」と甘く考えず、少しでもおかしいなと思われることがありましたら、まずは検査までお越しください。早めの治療で予防することが、歯周病から身を守る秘訣です。
歯周病の予防方法
歯周病は初期状態であれば、すぐ治せますし、予防することができます。重度の症状に発展する前に予防を行いましょう。その予防方法はホームケアと歯科医院で行うPMTCという歯のクリーニングの2つがあります。
ホームケアでプラークコントロール
ただしい歯磨き方法を歯科医院で習って、1回10分程度を1日最低2回、朝と就寝前に行いましょう。できれば、昼食後も。
毎日のしっかりしたホームケアによるプラークコントロールは基本です。
歯科医院での定期健診&歯のクリーニング(PMTC)
みなさん、歯科医院で4ヶ月に1度の定期健診を受けていらっしゃいますか?
実は、歯石などのプラークの塊は、歯医者さんでのプロフェッショナルクリーニング(PMTC)でしか落とせないのです。
「わたしは毎日歯磨きしているからだいじょうぶ」と思っていらっしゃる方が多いと思いますが、歯周病は自覚症状のない病気です。身体の健康診断と同じで、歯の定期健診を受け、クリーニングをし、歯周病予防しましょう。
歯周病が進行してしまった場合は、外科的処置が必要になります
歯周組織再生療法(エムドゲイン)
歯周病が悪化してしまうと歯肉や顎の骨などの歯周組織が退縮してしまいます。そして、この退縮してしまった歯周組織の回復を促すのが、エムドゲインなどの歯周組織再生療法です。エムドゲインは歯肉を切開して顎の骨が回復するスペースをつくり、そこにエムドゲインゲルと呼ばれる薬剤を注入することで歯周組織の回復を促す方法です。
1. 6mm以上の歯周ポケット | 2. 麻酔をして、歯肉を切開します。 | 3. 歯肉を開きます。 |
4. 汚れを取り除きます。 | 5. エムドゲインゲルを注入します。 | 6. 歯肉を元に戻し、縫合し 1週間後に抜糸です。 |
クラウンレングスニング(歯冠長延長術)
クラウンレングスニングとは、歯肉を剥離して歯の部分を歯肉から露出する歯周外科手術の一つです。歯肉の中まで虫歯が進行している場合には、歯肉を剥離させて虫歯を露出させてから被せ物を被せたり、歯の長さを揃えるために歯肉を切除したりすることが可能です。この治療を用いれば、抜歯をせずに歯を残すことができます。